予防歯科
予防歯科の重要性
歯は一生使うもので、虫歯になってからでは手遅れです。
今まで歯科医院は、歯が痛くなってから行くものでしたが、虫歯を事前に防ぐために予防歯科をおすすめしています。
虫歯で失った歯、歯周病で溶けた顎の骨は元には戻りません。
そのため近年、歯が悪くならないように予防していく事が重要になってきました。
治療する前に予防することがこれからの歯科医院のスタンダードとなってきます。
PMTC (Professional Mechanical Tooth Cleaning)
歯の健康のためには、日ごろからフッ素入りハミガキを使って、ていねいに歯をみがくこと、そして、定期的に検診を受けることが大切です。
治療などの要がなくても、少なくとも1年に1~2回は受診するように習慣づけましょう。
口の中をチェックしてもらったり、歯みがきでは落とせない歯石や着色汚れなども落としてもらったりすれば、虫歯や歯周病の予防にも効果的です。
家庭でのケアと、歯科医院での定期的なケアを上手に組み合わせて、いつまでも健康な歯を守りましょう。
フッ素
フッ素は歯や骨によい影響を与えることで知られています。
人間の歯の表面は、人体の中でもっともかたいエナメル質でおおわれていますが、虫歯になると溶けてしまいます。
フッ素はこのエナメル質(ハイドロキシアパタイト)に取り込まれるとフルオロアパタイトという虫歯に強く溶けにくい物質に変えることが可能です。
虫歯予防に用いられるフッ素の成分は、お茶や紅茶の中に含まれている自然のフッ素イオンと全く同様のものです。
歯周病
歯周病とは
ブラッシングなど、お手入れの状態が悪いと、歯垢(プラーク)がたまり、歯垢の中にいる細菌(歯周病菌)が、歯槽骨を攻撃していきます。
30歳以上の方の80%以上の方が歯周病と言われていますが、初期の歯周病には自覚症状がほとんど無いため、気が付いた時には歯周病が進行していることも少なくありません。
歯周病が進行してしまうと、歯を抜く以外に治療法がありませんので、日頃のお手入れと、定期的な健診が大切になります。
歯周病の治療
-
- ブラッシング指導(プラークコントロール)
- 歯周病の原因菌は、歯垢(プラーク)の中に棲み付き、増殖していきます。つまり、歯垢を除去することが、歯周病を予防する第一歩です。歯垢を残さない、プロのブラッシング方法を指導します。
-
- 薬物療法
- 薬により、歯周病の原因菌を殺菌します。
-
- スケーリング
- お口の中に歯垢が溜まったままの状態が続くと、カルシウムと結合して固い歯石になります。歯石になるとブラッシングでの除去は困難なので、スケーラーという器具を使って歯石を削り取ります。
-
- 歯周ポケット掻爬(そうは)
- 歯周ポケットの内部にある炎症を起こした歯肉などを器具で掻き出してきれいにし、炎症が治まることによってポケットを浅くしようとする治療。
-
- 歯周外科手術
- 歯茎をめくって、直接歯石や歯肉を取り除く手術を行います。
-
- 抜歯・義歯
- 保存のできない歯は抜歯し、義歯(入れ歯)などを入れます。